なぜ柔道をしているのか?

古賀氏から手渡していただいた直筆サイン
先日、縁あってバルセロナオリンピック柔道71kg級
金メダリスト、古賀俊彦氏の講演会に行きました。
講演は経営者セミナーでしたが、柔道を指導するうえでも
非常にためになる内容でした。
以下に講演会の簡単な内容を書きます。
古賀 稔彦氏講演会
天才とはなにか?
一般的には人とは違う才能を生まれながらに持っている
「個人」を指すことが多い。が、
そうではなく、文字通り「天賦の才能」(天が個人に与えた才能)
のこと。つまり、人間は誰でも天才を持っている「天才である」
ということ。
それぞれに与えられた能力(天才)を引き出すために
挑戦をする → 頭で考えた答えではなく、実際に行動すること
挑戦すると、頭で考えたのとは違った答えが見つかる(あたりまえ)
↓ なぜなら。。。
挑戦(努力)すれば
悩み、痛みが伴うが同時に成功の「喜び」、「経験」
を得る事ができるから
何より、関わった「仲間」との出会いが生まれるから
「喜び」「経験」「仲間」
↓
その後の人生に大きな影響力を持つ
自分の夢を実現した人の性格・考え方
「欲」を人一倍持つ:もっとこうしたい、こうなりたいという思い
〝自分の持つ「欲」の達成のために、人の2倍、3倍の努力をする″
自分の「欠点」を認めることができる
↓
満足せず向上しようとする思い
〝欠点を克服することは、長所を増やすことに繋がる″
自分の限界を知り、100%を101%にして、続けていく
↓ その上で
目の前の現実から逃げない「実行力」を発揮するためには
ソウルオリンピックの敗戦で気づいた、「感謝」する心
自分が頑張った、自分が戦った、自分が敗けたではなく、
自分に関わる たくさんの人たちの支えで頑張ることが
できたとの思い。
「支えてくれる人の悲しむ姿を見たくない、喜ぶ姿を見たい」
「利他」の心を持つこと
柔道から学んだ加納治五郎先生の教え
「精力善用 自他共栄」
精力 : 自分が持つ思い、力
善用 : 自分が善い(良い)と思うことに使う
自他 : 自分と他人
共栄 : 一緒にいい方向に進んでいく
自分が良いと思うこととは、自分に都合のいいようにという意味ではなく
自分がなにか選択を迫られたときに、一般的に見て当然良いと思われる事
を実行しなさい、ということ。
自分だけが良い思いをするということでなく、自分と関わる他の人も一緒に
栄えていきましょうということ。
「感謝」の先に見えたもの
自分は一人で生きているわけではない。「人間は一人ではない」
「古賀塾道場 五訓」
一、「はい」という素直な心
一、「ありがとうございます」という感謝の心
一、「私がします」という奉仕の心
一、「すみません」という反省の心
一、「おかげさま」という謙虚な心
誰でも当然と思うことを普通にできる心を持とう。
講演会で感じたことは、成功を成しえた人は決して
特別な存在ではないということ。
確固たる向上心と人に感謝し、人のために動こうと
努力できた人が本当の成功をおさめることができる
ということでした。
子どもたちにも普通のことを普通にできるように
意識して日々の生活、稽古に励んでほしい。