いい稽古ができています。

このところ、松龍館柔道場の生徒たちがそれぞれにいい稽古をするようになって
きました。
冬、特に昨シーズンの冬は寒さが続いて大人でもつらい日々でした。
子どもたちも試合直前だというのにヘラヘラ笑って身の入らない稽古が続いたり
目的意識を持って稽古に臨む姿勢に欠けていました。
先生から技の入り方や受け方の指導を受けても上の空・・・
お互いにマンネリな稽古をして時間をつぶすような子どもも。
こんな時は指導者の側も気が抜けてしまうこともあります。こういうときにケガ人が
出やすくなりますので非常に良くない傾向でした。
しかし、3月24日~25日にかけて行われた九州少年練成会から子どもたちの動き
が変わり、少し積極性が見られるようになりました。
そして、先日の県小学生学年別柔道大会。入賞した子も1~2回戦目で負けてしまった
子もそれぞれに思うところがあったようで。
特に自分の目標に届かなかった子どもほどその後懸命に稽古する姿が見られるように
なりました。
柔道でもスポーツでもその他のことでも、「勝つ」ことは大事なことです。みんなその
ために練習する、努力するのですから。
強くなる、上位に行くためには「勝ちグセ」をつけろとも言われます。
でも本当に人間が成長するのは負けて本当に悔しい思いをしたときなのでしょう。
自分が努力をしたのに勝てなかった悔しさ。
もう少し頑張って稽古していればという後悔。
あの場面でもう少し力を入れていれば勝てた。負けなかった。
そんな思いが少しの間でも頭の中を駆け巡ると、上を目指そうとする気力に繋がるのかも
しれません。
不本意な負け方をして気持ちが萎えてしまう子どももいます。
「勝つ」ことに慣れてしまって、向上心を忘れてしまうこともある。
「負ける」ことは、特に子どものうちに「負ける」ことを知ることは人生で「勝つ」ために
なによりも大事なことなのかもしれません。
「負け」を認めてなぜ「負けた」のかを考え、それを乗り越えようとする心を育てる。
困難に「立ち向かう心」と「乗り越える心」が少しでも育つように私たちも努力せねばと
思います。